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映画感想:アメイジングスパイダーマン

メイジングスパイダーマン

 設定をリブートしての再出発となったスパイダーマンを撮ったのは、『500日のサマー』にて映画デビューを果たしたマーク・ウェブ。『500日のサマー』のようなポップな映画になるかと思いきや、予想に反して堅実な撮り方をしていた。

 サム・ライミ版との大きな変更点は、ピーター・パーカーに「主人公である必然性」をもたらしていること。ライミ版は偶然からスパイダーマンになるのだが、ウェブ版は運命に導かれるようにしてスパイダーマンとなる。
 この結果、ヴィランとの対峙も「偶然ではなく必然」となり、ライミ版の「偶然ヴィランが誕生して、それと闘います(ライミ版の〝必然的〟な闘いはゴブリン親子のみ)」という流れとは大きく異なるものとなった。よりドラマをスムーズに展開させやすくするための変更点と言っていいだろう。

 二つ目の大きな変更点は、私生活の充実。ウェブ版のピーターは、ガールフレンドを難なく得、学内での立場も(スパイダーマンとなった後は)決して低くない。大してライミ版は、「ガールフレンド? いない。学内の立場? 勉強は出来るけど微妙」と、ないないづくし。
 抑圧された悩めるヒーローは、親しい人の死以外さしたる悩みを持たないヒーローへと変貌した。このトーンの変化もまた、物語に変調をもたらすこととなる。(もっとも、グウェン・ステイシーの行く末によっては、ライミ版の色合いに近くなるかもしれないが)とにかく、話が軽いのだ。悩みは一瞬で、表面的で、葛藤を抱くまでには至らない。抱いていたとしても、それを演出で充分に表現できていない。軽いなあという印象が残る。「ポップなヒーロー」に振り切ったスパイダーマンならそれもアリなのだが、変に「宿命」という重い要素を持ち込んだせいで不協和音を起こしている。ドラマは軽いのに、設定は重い。
 ちょっとシリアスだけど気軽に見られるというラインを目指したのかもしれないが、長編二作目のマーク・ウェブには荷が重かったようだ。

 とはいえ、部分部分は光るものがある。アクションはライミ版より確実に進化しているし、終盤の市民との連携も感動的だ。高校生活の瑞々しさはライミ版とは比べ物にならないし、スパイダーマンならではのユーモアも、ウェブ版が上回っている。ヒロインについてはノーコメント。あくまで個人的にだがライミもウェブも、女の子を可愛く撮れる監督ではないと思う。『500日のサマー』のズーイー・デシャネルは『New Girl』の方が輝いていて、キルスティン・ダンストは『キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!』が断然いい。

 閑話休題。

 最後の大きな変更点はやはり、3Dの導入だろう。ユニバーサルスタジオの「アメイジングスパイダーマン・ザ・ライド」でスパイダーマンと3Dとの相性はライミ版の誕生よりも前に実証されている。さぞかし素晴らしい画面作りをしてくれるだろうと思っていたのだが……不満の残る結果となった。現在公開中のアベンジャーズよりは遥かにましな3Dだが、アバターにはまったく届いていない。多くの3D映画に当てはまる、中途半端の一言。
 これもまた、ポップにもシリアスにも振りきれなかった本作の宿命なのかもしれない。


 ★★★☆:単純にアクション映画として見るならアリ。他のアメコミ映画と比較すると△。

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死の秘宝part1


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 リーポッター最終章開幕。何だかんだでシリーズ一作目からの付き合いなので、見てきた。原作は読了済み。原作を読んだのは発売当初だったので物語の細かいところはすっかり忘れていた。覚えているのは、「暗い」「長い」の二点のみ。サブキャラクターやサブドラマを展開しすぎたせいで、ハリーポッターは巻を重ねるごとに冗長になっていくという傾向があった。
 映画は当然原作をベースに制作されるわけだから、原作のボリュームが一挙に増えた炎のゴブレット以降、ダイジェスト版を見せられているような気分になった。制作体制が変わったというのもあるだろうが、あの分厚い原作を二時間半に収めるのはかなり困難な仕事だったと思う。

 最終章の今作では二部作という形を取ることで、尺的にはかなり余裕が。これがいい方向に働いた。相変わらず原作未読者にはハードルが高く、前シリーズまでの展開を踏まえていることが前提だが、ゴブレット以降ではベストな出来だ。ダイジェスト感も大分薄れた。(もっとも、原作からしてあちらこちらに話が飛ばなかったという点もあるが)
 前作までの出来にうんざりしている人でも楽しめるはず。
 ただ、今作では原作同様ホグワーツが登場しないので、明るく楽しい魔法世界を求める人は止めた方が吉。ひたすら暗い。決戦はpart2からなので、爽快感も薄い。part1はレンタルで済ませ、part2を劇場でというのも大いにアリだと思う。

 個人的な見どころはエマ・ワトソン。実に美しく成長している。女性としての脂がたっぷり乗っていて、ハリー・ロンの二人を完全に食っていた。しかし、女優業にはあまり関心がないよう。勿体ない。

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 今
更ながら、アバターを鑑賞。もちろん、今公開中のバター特別編。時間が空いていたので、IMAXシアターにてアバターを体験してきた。

 世界観の構築が見事だ。惑星パンドラに観客を没入させるため、的確にショットを重ねている。話の筋自体大したことがないように思えるが、パンドラでの「体験」をスムーズに行わせるために展開や台詞を選び抜いている。余計なものをスポイルした結果、単純な筋に収まったのだろう。娯楽映画としてこれ以上ない解だ。さすがはジェームズ・キャメロン。何も考えずに楽しめる映画を作らせたら超一流だ。

 個人的に興味深かったのは日本のアニメ作品からの影響。もののけ姫、ナウシカ、ラピュタはもちろんのこと、ラストバトルの画面の作り方はロボットアニメのそれを強く感じさせた。いつの間にかキュートに見えてくるヒロイン・ネイティリのキャラクターの立て方にしてもそうだ。ジャパニメーションのエッセンスを上手く抽出し、ハリウッドの文法で描くとこうなりますよというお手本を見せてもらった気がする。
 宮崎アニメのような重いテーマはないし、いわゆる「萌え」にしても足りないけれど、昨今の宮崎アニメ・萌えアニメの方向性に辟易している人間にとってはちょうどいい塩梅だった。

 いやあ、面白かった。

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 初から最後まで涙が止まらない。大切な人を失った人なら、冒頭で涙し、クライマックスで涙を流すだろう。この作品が「別離」をテーマにした他の映画と一線を画すのは、その涙がただ悲嘆に暮れるものではないという点だ。冒頭では哀しみから涙が零れるが、クライマックスでは感動に包まれて独りでに涙が流れていく。
 別離を拒絶していた老人が、愛妻の死を受け入れた時、どんな行動を取るのか。それまでの細やかな演出を気に留めながら、是非目にして欲しい。

 以下は映画の内容に触れるため、見たくない方には避けていただきたい。

 

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ダークナイト

 フだったので、公開規模が縮小され始めたダークナイトを鑑賞しました。前作のバットマンビギンズの完全な続編となる今作では、ジョーカーが登場。奇しくもジョーカー演じるヒース・レジャーの遺作となってしまいましたが、その話題性を抜きにしても紛れもない怪作でした。

 全編通して、息をつく暇がまったくないのですよね。緊張に継ぐ緊張。おまけにヒースの演技が狂気じみていて、彼が登場するだけで得体の知れない恐怖が(笑)演出も観客の不安を煽るような仕掛けになっていて、ちょっと子供には見せられないくらいダークな仕上がりになっています。もうエンターテイメントっていうより、クライムムービー。脚本の出来も非常に○。一歩間違えば破綻してしまうストーリーを巧みに纏め上げています。ただ、分かりやすい起承転結がないので、アクション映画だと思って見に行くと痛い目に合うかも。少なくとも、バットマン旧シリーズのノリを求める方にはまったくおススメできませんねぇ。映画としての出来はダークナイトが遥かに上なんですが、娯楽作としては旧シリーズの方がよいかなと。アクションの見せ方も上手とは言えませんし(これはビギンズもそうだけど)……

 その辺りを割り切れる方なら、間違いなく圧倒されると思います。見終わった後に、「何だこの映画は……」と打ちのめされてくださいましw
 簡単ですけど、この辺でノシ
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