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SPAWN #151



 時までに家に帰らなければいけないよ。
 謎の男、マン・オブ・ミラクルに忠告されたクリストファー。スポーンのコスチュームに身を包むクリストファーは、己が何者であるか未だ知らない。シリアルキラー、ビリー・キンケイドの玩具屋に迷い込んだクリストファーは、その凶刃を向けられることとなる。
キンケイド「おめえの皮を剥ぎたくてたまらねえぜ」 
クリストファー「やめてよ! 僕は警告したからね!」
 スポーンの寄生服はそれ自体が意志を持ち、宿主を守るためならば時に自衛行動に出ることもある。クリストファーのコスチュームはあっという間にビリー・キンケイドを縛り上げた。
クリストファー「あんたを下ろしてあげるけど、追いかけてこないでよ。でないと、このコスチュームはもっと恐ろしいことをあんたにする」
キンケイド「まったくありがてえこって! ご大層なコスチュームだぜ。てめえの顔を見てみろよ。こんがり焼けた顔でほざきやがって」
 キンケイドの罵詈雑言を背に受けながら、クリストファーは足を速めた。その顔が腐りつつあることに、少年は気づかない。

SPAWN #151

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 アンダーワールド。マモンとサムズはスポーンに執拗な拷問を加え続けていた。バイオレーター、リディーマーらスポーンの仇敵が彼を見つめる中、その体はサムズによって容赦なく抉られていく。原型をとどめないほどに破壊されつくしたスポーンの体、その内部から出てきたのは一つの指輪だった。
サムズ「指輪だと?」
マモン「私に見せたまえ。アルとワンダは永遠の愛を誓う、か。ふむ、面白い」
スポーン「指輪を返せ! これに二度と触れるな! 二度と!」
マモン「アル・シモンズは未だ墓地に埋葬されている。貴様は一体何者だ、ヘルスポーン?」

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 てめえの顔を見てみろ。実際に顔を見たわけではないが、キンケイドの言うとおり、自分の顔はどうかしてしまったらしい。おまけに、体が異様に疲れている。頭を抱えながら歩くクリストファーの目に飛び込んできたのは、何故か道端に転がっていたコミックブックだった。
 TALES OF HELL SPWAN
 表紙に惹かれて思わずコミックを手に取るクリストファー。しかし、そこに描かれていたのはヒーローではなかった。クリストファー、彼自身のストーリーがコミックの中で展開されていたのだ。
 コミックを読み進めながら、クリストファーは〝あの日〟のことを思い出し始める。
 あの日は隣町に住む祖母の家に行く予定だった。六時までに帰って来るようにと、心配性の母親に見送られて。真っ直ぐに祖母に家に向かうクリストファー。だが、町外れに差し掛かった時、彼の足は止まる。古ぼけた貯水槽に「臆病者のクリストファー!」と落書きされていたのだ。貯水槽は梯子を使わなければ登ることが出来ず、足の悪いクリストファーはいつも臆病者と馬鹿にされていた。
 街中から見える貯水槽に落書きをされたクリストファーは対抗心を燃やし、梯子に足をかけるのだった。
 何とか登りきった貯水槽の上。そこには、街中の景色が見渡せる最高の景色が広がっていた。これで誰も僕を臆病者とは呼べない。得意になるクリストファーは喜びのあまり、警戒心をなくしていた。体が傾いたと思った次の瞬間には、クリストファーは濁った水が溜まる貯水槽へと落下してしまう。足を滑らせたのだ。
 クリストファーが六時になっても帰ってこないことに気づいた母親は、彼を探し回る。そして、貯水槽の前にクリスの荷物が放り出されていることに気づくのだった。貯水槽の中にクリストファーが浮かんでいるのを発見した母親は、上に登る梯子が腐っているにも関らず、躊躇せずに水に飛び込んだ。
 だが、時既に遅し。落下の際に頭を切ったクリストファーは意識を失い、水中の藻に絡め取られてしまう。

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 まるで意志を持っているかのように蠢く藻を必死に息子から引き剥がそうとする母親の耳に、聞きなれない女の声が響いてくる。
「その子のために泣かなくてもいいのです」
 母親が振り返ると、そこには奇妙な女が立っていた。
「私には、その子が必要なのです。もちろん、丁重にもてなしましょう。私はいつか貴方の元にその子を返します。ですから、家にお帰りなさい。約束します。彼は必ず帰すと。貴方の息子を渡してくださいますね?」
 女の奇妙な迫力に気おされ、母親は頷いていた。

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 僕は死んだんだ!
 クリストファーは、ついに真実へと辿り着いた。貯水槽に転落したあの日から、クリストファーの時間は止まっていたのだ。
 そして、息子を待つことにくたびれた母親は、命を絶とうとしていた。約束の時間までに帰らないと、とても恐ろしいことが起きるよ……マン・オブ・ミラクルの言葉を思い出したクリストファーは、今度こそ家を真っ直ぐに目指す。
「ただいま、ママ」
 しかし、その姿はもはや少年のそれではなかった。蛆虫で構築された、醜いヘルスポーンそのものの肉体だった。

to be continued SPAWN#152




 久しぶりのスポーンでした。腐った姿で家に辿り着くクリストファー、バラバラにされるスポーンなど、スポーンらしいグロさに満ち溢れた一品。それだけに、クリスの母親や、スポーンのワンダへの愛情などが光ります。話としては大したことはないんですが、その辺りの明暗の対比が面白いから満足度は高し。読んでいても紹介していても面白かったです。
 一つ捕捉。クリストファーの街は現実のものではなく、現実と異界の虚構に再構築されたものです。そのせいで、死んだはずのビリー・キンケイドが出しゃばってきているんですね。

 明日はこれの続き。

←アルマゲドン編vol.1が品切れに……
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