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SPAWN #154



 行を積めば、天国に行ける。スポーンがまだアル・シモンズだった頃、大人たちにそう言われて育ってきた。だが、シモンズは戦士としてあまりにも多くの人を殺しすぎた。シモンズが本来持っていたはずの純粋さは永遠に失われてしまったのだ。彼が地獄の尖兵、ヘルスポーンとなるのは自明の理だった。
「だが、あのガキは……」
 スポーンは両目を失ったヘルスポーン・クリスに目を向ける。クリスはその空洞の眼窩に雨を受け続けていた。

SPAWN #154

spawn1541 (1)

 スポーンがアンダーワールドに幽閉されている間に、世界は変貌しつつあった。トゥイッチから世界の状況を知らされたスポーンは、クリスをサムとトゥイッチの事務所へと招き入れる。自分と、そして世界を取り巻くこの状況の鍵を握っているのは、マン・オブ・ミラクルズと面識のあるクリスだけだと考えたためである。
スポーン「クリス、俺に教えてくれ。俺の頭の中には何がいる?」
クリス「説明するのは難しいよ。何と言うか、あなたの中に沢山の人たちがいるんだ」
スポーン「マレボルギアが最初に俺を蘇らせた時から、闇からの囁き声は聞こえていた。ミラクルズはその声に耳を傾けてみろというが、俺には雑音にしか聞こえない。まるで虫どもが騒いでいるようにな。まったく理解できん。気が狂いそうだ」
クリス「彼らは混乱しているんだよ。自分が何処にいるのかすら、理解出来てない。闇の中で彼らは道標を待ち続けているんだ」
スポーン「クリス、俺を見つけた時に連中を召還したな? 今も出来るのか?」
クリス「もちろんだよ」
 それを聞いたスポーンは、自分が真に強大な力を獲得したことを理解する。かつては自分の力を欲する地獄、そして敵視する天国の二大勢力の板ばさみになっていたが、これからは違う。マモンとサムズを退けたヘルスポーン軍団には、彼らと対等に渡り合えるだけの力がある。
スポーン「これからは俺が打って出る番だ。トゥイッチ、情報をくれ」
トゥイッチ「北インドで破壊神カーリーが現れたみたいですよ。ですがインドに赴く前に、テネシー側の異変を調査した方がよさそうです。何でも、死者が蘇っているとか……」

spawn1541 (2)

 テネシー。街中が火に覆われる異常な状況の中で蠢くのは、やはり尋常ではない存在だった。ビリー・ボブはかつての我が家で、妻・エマをたぶらかした男と出くわす。墓から蘇ったビリー・ボブが最も殺したい相手が目の前にいた。エマを殺したビリー・ボブに躊躇う道理などない。既に生ける屍となったエマと共に、ビリー・ボブは復讐を果たすのだった。

spawn1541 (3)

 老人は、いつ果てるともしれない闇の中を歩き続けていた。彼が覚えているのは、北村ヒロシという己の名と、家族を守るという固い誓いだけだった。孫のクミコを守るという誓い。長い間、ヒロシはクミコを見守ってきた。彼女の後ろを歩き続けてきた。だが、その距離が縮まることもなければ、クミコが振り返ることもない。もう何年も、暗闇の中のクミコと顔を合わせていない。
 そのクミコが突然、光に向かって歩き始めた。暗闇の中で過ごした数年間で初めて目にした光だった。
 ようやく悪夢の終わりが訪れた。老人はそう考えた。
 だが、暗闇を抜け出た老人を待っていたのは胸に大きな傷を持つ奇妙な男だった。
ヒロシ「クミコ! 何が起きたんじゃ? ここは一体……?」
クミコ「ゲームよ! あたしがいっつもハマってたやつ。そうでしょ?」
 ヒロシとクミコは、男・スポーンと同様のコスチュームに身を包んでいる。スポーンはクミコの子供じみた反応を冷淡に観察しながら、力の使い方を伝授した。テネシーの異変は、この二人に任せるつもりだった。
クミコ「オーケー。武器の使い方は分かったわ。で、どいつを殺せばいいの? このゲームのルールは?」
スポーン「ルールなどない。勝て! この下にいる連中を根絶やしにしてみせるんだ」
ヒロシ「誰が相手だと?」
クミコ「すっごい。こいつらゾンビよ!」
 無邪気に喜ぶクミコは、己がどういう存在なのかまるで理解していない。この場を本当に任せてもいいものか。不安を抱くスポーンに、クリスが「安心しなよ」と声をかける。
クリス「もう少し、他人を信用した方ががいいんじゃないかな」

spawn1541 (4)

 クミコと並んでゾンビを屠っていくヒロシ。ヒロシが今まで磨き続けてきた剣技に翳りはない。それどころか、これまでにないほどに体が動く。だが、喜びはなかった。ゾンビどもは斬るに値しない相手だからだ。
 やがて二人は、生存者が立てこもる教会を発見する教会を守るために奮闘するクミコ。だが、いかにネクロプラズムの銃を使用しているとはいえ、相手は無数に湧き出る生ける屍たち。クミコはゾンビに囲まれ、悲鳴をあげる。その瞬間、彼女はゾンビを屠る戦士ではなくなっていた。腐った匂いが立ち込める。だが、その匂いは決して、ゾンビからのみ発せられるものではなかった

spawn1541 (5)

 ヒロシは剣を一閃し、ゾンビを一蹴する。クミコの窮地を救った今、ヒロシの誓いは果たされたことになる。だが、ヒロシはその誓いが何の意味も持たないことを悟るのだった。地面に蹲る孫は己が屍肉の匂いで嘔吐していた。
 そう、ヒロシとクミコは既に死んでいる
ヒロシ「思い出した……ワシはお前のあとをつけておった。刀を持って、お前のあとをな。お前を守るため、家族を守るために……ああ、クミコ。お前はワシが殺したんじゃ」

spawn1541 (6)

 天界。迫り来るアルマゲドンに対して、天界はあまりにも無力だった。神を欠いた天界に出来るのは、ただ状況が推移していくのを見守ることだけ。うろたえる天使たち。そこに、一人の天使が現れる。
「姉妹たちよ、恐れることはない。私が希望となって道を照らしてみせよう。忘れ去られし者すら恐れるこの熾天使の長、ゼラが」

to be continued SPAWN #155




 今週はスポーン紹介週間。次の155でアルマゲドン編の折り返し地点に入ります。それに合わせて、続々と新キャラクターが登場。誌面を賑やかに彩ってくれます。といっても、その殆どはこのアルマゲドン編で姿を消すんですけどね(ぇ



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テーマ : アメコミ
ジャンル : サブカル

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……ヒロシSUGEEEE!!
スポーンって他のアニメ、漫画、アメコミと
比べても変わったシチュエーションが多いけど、
今回は特に変わってるーw
しかししばらく見ない間にアルさんも
変わりはったなあ…
かつてはバットマンにバッタラン喰らってたのにw

 ちなみにヒロシは織田信長の刀を使っているんですよ。それを書くとギャグにしかならないので紹介では省きましたがw

 しかしヒロシとかクミコとか、妙に日本人っぽい名前なのは何故なんでしょうねぇ。ヒロシの名前に思わず吹きだしてしまいましたw

 ストーリーとしては、愛する人に対して過ちを犯した者がヘルスポーンとなるというもの。これがアルマゲドン編のオチに繋がっていくので、結構重要なエピソードだったりします。
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