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Marvel Event:House of M

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 カーレットウィッチ。本名、ワンダ・マキシモフ。Xメン最大の宿敵の一人であるマグニートーの一人娘にして、強力な魔力を持つミュータント。以前はマグニートーの元で悪のミュータントとして活動していたが、改心。マーヴェルユニバース最強のヒーローチーム・アヴェンジャーズへと、弟のクイックシルバーと共に加入する
 強大すぎる彼女の魔力は、自らの思うがままに現実を作り変える〝現実改変〟をも可能にする。かつてワンダは夫・ヴィジョン(人造人間)との間に子供を渇望し、その魔力によって双子を作り出したこともある。だが、とある理由で双子は消滅した。彼女の魔術の師・アガサによって、辛いその記憶は長い間封じられていたが、何らかの理由によって記憶の封印が解除されてしまう。自らが産み落とした双子が消去された痛みに怒り、そして悲しみに狂うワンダはその能力を暴走させ、アヴェンジャーズの半数を死に追いやるのだった。その中には、夫ヴィジョンも含まれていた。
 それから六ヵ月後……

 HOUSE OF M#1
 ジェノーシャ。マグニートーが元首を務め、大勢のミュータントが虐殺された地。
 荒廃したその土地で、双子を出産するワンダ。その周りには父エリック(マグニートー)や弟のピエトロ(クイックシルバー)、そして夫のヴィジョンがいる。新たな命の誕生を喜ぶワンダとその家族たち。そこへチャールズ・エグゼビア(プロフェッサーX)が現れる。チャールズはワンダに言う。
今すぐ世界を元に戻すのだ
 すべてはワンダの能力が作り出した偽りの存在。プロフェッサーによって能力を解除されたワンダは、泣き叫ぶ。私がアヴェンジャーズを殺した、夫を殺したのよと

 ワンダの抑制に力を使い、疲弊するプロフェッサーの元を訪れたのはマグニートーこと、エリック。Xメンとの戦いに敗れた彼に、かつてのような強靭な「ミュータントの理想郷を作る」という意志はない。プロフェッサーと共にジェノーシャの復興を目指している。
 プロフェッサーはエリックに、ワンダの状態を告げる。幸せな家庭を求めるあまり能力を乱用し、精神の均衡を失っていくエリックの娘のことを。磁界の帝王マグニートーとして人類と戦ってきたエリックは「すべて私の責任だ」と呟く。
 私の生き方が、子供たちを狂わせたのだと。(ワンダとピエトロが部下だった時、エリックは彼らが実の子供だとは知らなかった。また、アヴェンジャーズとして活動するピエトロを殺しかけたことも)
 己を責める磁界の帝王マグニートーは、空へと消えていく。

 スタークタワー。ワンダの能力によって破壊されたアヴェンジャーズマンションの代わりに、今はスタークタワーがアヴェンジャーズの本拠地となっている。
 そこに集う旧アヴェンジャーズ・新アヴェンジャーズ、そしてXメンの面々。彼らを集めたのはチャールズ・エグゼビア。その理由は、スカーレット・ウィッチ――ワンダの処分を決定するためであった

 一方その頃、超高速での移動を可能とするクイック・シルバー――ピエトロは姉の側で涙に暮れていた。彼はその能力によって、スターク・タワーでの出来事を認識していた。父エリックに、姉さんが殺されると叫ぶピエトロ。エリックは彼らが正しいのだろうと答える。だが、ピエトロの怒りは止まらない。
俺は命をかけて姉さんを守ると誓ったんだ。最初はあんたから。今度は彼らから守らなくちゃならないと言うのか? 家族同然のアヴェンジャーズから! あんたは娘が殺されてもいいのか!?
 己に泣きすがる息子に、エリックは静かに問う。
 私にどうしろと言うのだ。

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 ピエトロは答えられずに泣き崩れる。エリックもまた、歯を食いしばるしかなかった。

 スタークタワーではワンダの処分を巡って議論が起きていた。ワンダの処刑を唱える、ミュータントのエマ・フロスト。ワンダの現実改変能力が制御不能と人間に知られたら、ミュータント全体が危険に陥ると彼女は言う。ニューアヴェンジャーズの一員、ウルヴァリンもエマの意見に賛同する。チームメイトでもあり、友人でもあるスパイダーマン(人間)の「もし僕の能力も制御不能になったら、君は僕を殺すのかい?」という問いかけに、ウルヴァリンは頷く。
 エマに反対するのは、キャプテンアメリカを中心とした人間の旧アヴェンジャーズ。仲間をワンダに殺された彼らだが、未だに彼女のことを家族のように思っているのだ。
 議論は平行線を辿り、ワンダ本人に会ってから処分を決めることに。

 ジェノーシャを訪れる一行。だが、そこにワンダの姿はなかった。ピエトロとエリックの姿も。ワンダを探す内に、プロフェッサーが忽然と姿を消す。何者かによって、拉致されたのだ。ワンダを守ろうとする家族の手によることは、間違いない。彼らの行方を突き止めたエマの先導で、一向はとある巨大な門の前にたどり着く。門の向こうにワンダたちがいるのは間違いなかった。スパイダーマンはプロフェッサーが拉致された際に〝スパイダーセンス〟が反応しなかったことを皆に告げる。スパイダーセンスは、どんな危険をも察知する超感覚である。何故、プロフェッサーが拉致された際に、スパイダーセンスは働かなかったのか? だが、スパイダーマンの言葉を誰も聞いていない。皆、門に魅入られたかのように固まっている。異変に気づいたスパイダーマンは門へ視線を向け――巨大な光に包まれる

 光が収まった後、スパイダーマン――ピーター・パーカーはベッドで目を覚ます。傍らには、金髪の女性。女性はピーターの伴侶だ。その名は、グエン・ステイシー

 グリーン・ゴブリンとの戦いに巻き込まれて死亡した、ピーターの元恋人である――

to be continued HOUSE OF M#2




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 ャプテンアメリカ。第二次世界大戦中の超人兵士計画によって生み出されたヒーローである。本名はスティーブン・ロジャーズ。ナチスドイツとの戦いによって冷凍状態に陥ったキャプテンアメリカは五十年の時を経て、現代へと復活する。自分の生きていた時代とのジェネレーションギャップに苦しみながらも、キャプテンアメリカはアヴェンジャーズを率いて様々な敵と戦うのだった。
 だが、スカーレットウィッチの暴走によりロジャーは多くの仲間を失う。二代目アントマン、ホークアイ、そしてヴィジョン。アヴェンジャーズは壊滅状態に陥り、ニューアヴェンジャーズの発足を余儀なくされるのであった。
 それから六ヵ月後……

 HOUSE OF M #2

 ブロンクス。一人の老人がアパートから出てくる。彼の目の前に広がるのは、普段どおりの光景だ
 道行く人は通勤に飛行能力を使用し、中には羽根を生やした者もいる。通学途中の子供たちの遊びといえば、自分の能力を見せびらかすことだ。
 老人はポストから手紙を取り、ひっそりと街に消えていく。
 老人の名はスティーブン・ロジャーズ。第二次世界大戦で超人兵士キャプテンアメリカとして活躍した男である。今は現役を退き、静かな老後生活を送っていた。

 コネチカット州のハートフォードでは、スコット・サマーズ(サイクロプス)とエマ・フロストが幸せな結婚生活を送っている。両目から強力な光線・オプティックブラストを放つスコットには常にバイザーが欠かせない。だが、だからといって人々から迫害されることはない。スコットのような人間――ミュータントは大勢いるのだから

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 ミズ・マーヴェルは人間――サピエンの中で最も有名なヒーローだ。今日も子悪党のレミー・ルボー(ガンビット)を一ひねり。ミュータントパワーでトランプを武器にするだけでは、ミズ・マーヴェルは止められないのだ。
 レミー逮捕に駆けつけた警察官の背後に聳えるのは、センチネルの頭部。かつて、ミュータントに猛威を振るった兵器である。今ではその存在があったことすら信じられない、過去の遺物だ

 シカゴではスターク社の雇われ研究者、ハンク・マッコイ(ビースト)とヘンリー・ピムがミュータント遺伝子の分離研究についての議論を行っている。研究をすれば、トニー・スタークに解雇されると。だが、サピエンのヘンリー・ピムにとって、ミュータント優勢の世の中は生きづらかった。何故、生まれてくる子供たちがサピエンかミュータントかと心配しなければならないのだろうか
 サピエンとしては珍しく多大な成功を収めているアイアンマン――社長のトニー・スタークにヘンリー・ピムの気持ちは分かるまい。

 フランスのパリでは、オロロ(ストーム)が舞踏会のドレス選びに手間取っている。エリック・マグナス一家――彼らロイヤルファミリーはどんな服に身を包んでくるのだろう。

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 ジェームズ・ハウレット――ウルヴァリンは、アダマンチウムを体内に注入される過去の記憶に苛まれ、目を覚ます。彼の目覚めを待っていたのは赤毛の女だ。フェニックス、ジーン・グレイ、死んだはずの女。混乱するウルヴァリンはアダマンチウムの爪をジーンに突きつける。すると、ジーンは姿を変え、元の青い肌の女性へと戻るのだった。ミスティーク、Xメンが何度も刃を交えてきたミュータントである。今は敵対関係にないが、恋人になった覚えもない。
 混乱したウルヴァリンは部屋の外へ飛び出し――マグナス一家の〝M〟の紋章を掲げる無数のセンチネル(ミュータント警護用)・航空機を目の当たりにするのだった

 世界は一夜にして変貌した。スカーレットウィッチは、ミュータントの理想郷として世界を生まれ変わらせたのだ。疑問を抱く者はいない。この世界こそが、〝現実〟なのだから。
 ウルヴァリンを除いて、誰も、この世界に疑問を抱かない……

to be continued HOUSE OF M#3




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 カーレットウィッチの現実改変能力によって、世界は変貌した。そこでは従来の世界で迫害を受けていたミュータントが優れた種として扱われ、街には大勢のミュータントが闊歩している。今や、ミュータントはその人権を勝ち取ったのだ。
 一方、人間たち――サピエンにとっては肩身の狭い生活が続いていた。彼ら何の能力も持たないサピエンは、ミュータントにとっては劣悪種に過ぎないからだ。サピエンがこの世界で成功を収めることは容易いことではない。

 ミュータントとサピエンの立場が逆転した世界で、ウルヴァリンは政府の特殊機関S.H.I.E.L.D.の一員として目覚める――

 HOUSE OF M#3

 ウルヴァリンの脳裏に過去の記憶が蘇る。キャプテンアメリカとの共闘、ハルクとの戦い、ジーン・グレイの死。そして、ジェノーシャで姿を消したプロフェッサー。
 プロフェッサーを探さなければ――
 呟くウルヴァリンをミスティークが気遣う。「昨日の任務で出した犠牲者なら気にしないでいいわよ。たかが人間じゃない」と。だが、ウルヴァリンは〝昨日〟、ジェノーシャにいた。ワンダ・マキシモフ――スカーレットウィッチに処分を下すためだ。
「ジェノーシャで一体何が起きたんだ?」と問うウルヴァリンに、ミスティークは「知らないわよ。新聞をまだ読んでいないから。ねぇ、何が起きたの? ロード・マグナスは無事なの?」と返す。

 ロード・マグナス。エリック・マグナス。マグニートー。ウルヴァリンはジェノーシャの廃墟で囚われたプロフェッサーの姿を思い出す。光に包まれる直前に見た光景だ。プロフェッサーは三人の人間に捕らえられていた。フードでその顔は見えなかったが……

 プロフェッサーに何かが起きた。そして、その直後に世界が変わったのだ。愕然とするウルヴァリンは自分を気遣うミスティークをよそに、ヘリキャリアーから飛び降りる。
 街に降りたウルヴァリンは新聞を立ち読みし、更なる衝撃に見舞われることになる。新聞の見出しはこうだ。

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 「THE HOUSE OF MAGNUS' BIG DAY!

 紙面を飾るのはマグニートーこと、エリック・マグナス。この世界で彼はサピエンの支配を打ち破った英雄として崇められている。彼はミュータントの首都・ジェノーシャで統治者を務めている。彼がミュータントの指導者となってから三十周年記念だということで、マグナス王家はパーティーを開くらしい。その招待客の中に、ウルヴァリンはチームメイト・ストームの姿を見つけ出す。
 その隣では、プロレスラーとして成功したピーター・パーカー(スパイダーマン)が息子と写っていた

 記事を読み終えたウルヴァリンは、プロフェッサーの住居に向かう。だが、そこには別人が住んでいた。それどころか、チャールズ・エグゼビアという人間はこの世界に存在していないという。

 街に戻ってきたウルヴァリンはアヴェンジャーズに会うため、スタークタワーへ向かう。スタークタワーには、アヴェンジャーズどころか、トニー・スタークもいなかった。完全に孤立したウルヴァリンを、S.H.I.E.L.D.の部下たち(ローグ、ナイトクロウラー、ミスティークなど)が連れ戻しに来る。昨日からのウルヴァリンの行動は、政府にとって容認しがたいものだった。この世界でのウルヴァリンはS.H.I.E.L.D.の一部隊を任されるほどの権限を持っているためだ。
 だが、ウルヴァリンは部下の一人を叩きのめすと、逃走へと移る。ナイトクロウラーがウルヴァリンまであと一歩というところにまで迫るが、何者かが放った矢によって倒れる。バイクで逃走するウルヴァリンの目の前には、クロークが現れ、彼をその体の中へと飲み込んでしまう。(クロークはテレポーテーション能力を有する)

 テレポーテーションした先は、ヘルズキッチン。ミュータント優勢の現状をよく思わないレジスタンスのアジトだ。ウルヴァリンはアヴェンジャーズのチームメイト、ルーク・ケイジと出会うが、その雰囲気は友好的ではない。
「おちつけ、ミュータント」
「ケイジ……」
「俺を知ってるのか?」
「俺はどうしてこんなところにいる?」
「お前と話があるのさ。だが、その前に首の発信機を壊してもらおうか?」
「何だって?」
「首の発信機さ。そいつがあると厄介でね」
 現状を飲み込めないウルヴァリンの背後から、冷たい男の声が聞こえてくる。

「聞こえただろう、やるんだ」

 ウルヴァリンの目に飛び込んできたのは――

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 ホークアイ。六ヶ月前、スカーレットウィッチに殺されたアヴェンジャーズの一員だった――

to be continued HOUSE OF M#4




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 グニートー。本名エリック・マグナス。磁界の帝王として数多くの人間を恐怖に陥れてきた彼の願いは唯一つ。ミュータントが幸せに暮らしていける世界を創ること。ミュータントのためならば、マグニートーはどんな犠牲をも厭わない。その犠牲の中には、家族すらも含まれる。
 Xメンとの戦いに敗れ、ジェノーシャで隠居するマグニートーにはかつての強靭な意志はなかった。放置していた一人娘が精神を病んだのも、その一因だ。磁界の帝王マグニートーは、もういない。いるのは、過去の己の所業を悔いる一人の父親だった。

 スカーレットウィッチによって改変された世界で、エリック・マグナスは己の大望を果たすこととなる。ミュータントがサピエンから人権を勝ち取った、ミュータントの理想郷。その統治者を務めるエリック・マグナスは孫と戯れる幸せな時間を送っていた。だが、その表情は影に覆われている――

 HOUSE OF M #4

 ニューヨーク、ヘルズキッチン。ウルヴァリンが自分の名前を知っていることを訝しがるルーク・ケイジをよそに、ホークアイがウルヴァリンの発信機を首ごと打ちぬく。大量の血を流して倒れるウルヴァリン。ウルヴァリン殺害を巡って、ルークとホークアイの間で口論が巻き起こる。
 だが、ウルヴァリンは何事もなく起き上がる。ヒーリング・ファクター。ウルヴァリンのミュータント能力はありとあらゆる怪我の治癒を可能とする。覚醒したウルヴァリンは自分が倒れていた時間を知ると、「もう遅い」と呟いた。彼の言葉に呼応するかのように現れたのは、対サピエン用にプログラムされたセンチネルだ。彼らはウルヴァリンの発信機を追跡してきたのである。(ウルヴァリンの発信機はS.H.I.E.L.D.隊員全員にインプラントされたものと思われる。また、彼がセンチネルの接近を感じ取ったのは、この世界でのS.H.I.E.L.D.隊員としての記憶をも保有しているためだろう)

 ヘルズキッチンに地獄絵図が広がる。その光景はかつてミュータントがサピエンに受けていた仕打ちそのものだ。ウルヴァリンは側で立ちすくむ少女を抱え、クロークと共にその場から避難(テレポート)する。

 避難先でウルヴァリンはルークたちに、〝元の世界〟のことを語る。Xメンやアヴェンジャーズの存在、Xメンはミュータントの平和のために戦っていたこと、自分が過去の記憶もないままに長い時を過ごしてきたこと。そして、Xメンの宿敵マグニートー、その子供にまで話は及ぶ。ワンダ・マキシモフのことだ。彼女の持つ〝現実改変能力〟によって、世界は変貌させられた。
 だが、この世界でのワンダ・マキシモフは人間だという。タブロイド誌がこぞって、ミュータントの王のスキャンダルを騒ぎ立てているらしい。
 奇妙な現象に疑問を抱くウルヴァリン。一方、真実の世界で自らが殺害されたことを知らされたホークアイは、動揺を隠せない。

 ウルヴァリンは真実の記憶を語ったが、レジスタンスはルーク・ケイジを除いて、誰も話を信用しない。何故、ルークだけは信用するのか?
 その答えはウルヴァリンが助けた少女に秘められていた。

 レイラ・ミラー

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 彼女はウルヴァリンの他に、〝真実の記憶〟を持つ人間だった。Xメンの存在、ホークアイの死を知る彼女は、不思議な能力を備えていた。それは、目を合わせた者の〝真実の記憶〟を蘇らせるというものだ。ルークはレイラの能力で、真実の記憶を垣間見、それ故にウルヴァリンの話を信じたのだ。(ウルヴァリンを捕らえたのは、レジスタンス活動の一環。ウルヴァリンの奇行を知り、ルークは接触を試みた)

 だが、ウルヴァリンとレイラの二人だけが〝真実の記憶〟を有している理由は不明だ。ウルヴァリンは、「真実の記憶を手に入れたいと長年願っていたからだろう」と考える。
 ――願い。そう、この世界では様々な人間の願いが叶っている。マグニートーは追い求めてきた理想郷を手に入れ、スパイダーマンは永遠の恋人、グエン・ステイシーと幸せな結婚生活を送っている
 世界中の人間の願望を〝この世界〟で実現したことにより、マグニートーは完璧なミュータントの理想郷を手にした。彼個人の願望だけでは、いかにスカーレットウィッチといえ、世界そのものを創り変えるまでにはいたらなかっただろう。
 だが、世界中の人間の願望を知ることなど、到底不可能だ。実現できるのは、ただ一人。強力なテレパス能力を有する、チャールズ・エグゼビア――プロフェッサーXだ。彼を確保しないことには、話は始まらない。

 プロフェッサー奪還のため、ウルヴァリンはコネチカットへテレポートする。エマ・フロストとスコット・サマーズ――Xメンのリーダーが住まう住居へと。

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 謎の少女、レイラ・ミラーによってエマ・フロストは全ての記憶を取り戻す。すべてを思い出したエマは怒り狂う。

「ハウス・オブ・マグナス? ハウス・オブ・マグナスですって!? ローガン、マグニートの元へ行くのよ。それから……そうだわ! 奴を殺すのよ! 奴の子供たちも!
ああ、そいつについちゃ異論はねえ。だが、面子が足りないだろ。それに、集めたとしても……このクソったれなほどに完璧な世界を否定する理由にはならねえさ」

 ウルヴァリンの表情は浮かない。仲間を集めるということは、望みを叶えた彼らの幸福な生活を破壊することを意味するからだ。この世界の存続を望む者もいるかもしれない。だが、それでも世界は元に戻さねばならない。ウルヴァリンは内心の憂鬱を覆い隠すように、ビールに口をつけた。

to be continued HOUSE OF M#5




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 レイラ・ミラーは、ごく普通の少女として暮らしていた。何ら特別な力を持つことなく、世界が変貌したその日も、いつものように過ごしていた。だが、世界が変貌した日、レイラはミュータントとしての覚醒を迎える。それは、真実の記憶を蘇らせるというものだった。まるで、この世界のために生み出されたかのような奇妙な能力。エマ・フロストがレイラの能力の調査に当たるが、出されたのは「謎である」という結論だけだった。

 HOUSE OF M #5

 レイラの能力でスコット・サマーズ(サイクロップス)の記憶を蘇らせたウルヴァリン一行は、プロフェッサー捜索のために仲間たちを集め始める。手始めは、ピーター・パーカー。スパイダーマンだ。

 ピーターは妻のグエン・ステイシーやベン叔父さん、メアリ叔母さんとのどかな休日を過ごしていた。グエンとの間に設けた一人息子はピーターに懐いている。おまけに、プロレスラーとして成功したピーターは人々の人気者。これ以上望むものはない、完璧な人生だった。
 だが――

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 突如目の前に現れた少女、レイラ・ミラーによって、ピーターは全てを思い出す
 ベン叔父さんの死、グリーン・ゴブリンやヴェノムといった宿敵との死闘、MJ――メリージェーンとの結婚。そして……

 グエン・ステイシーの、死

 突きつけられた真実に、ピーターは崩れ落ちる。そんな彼を労わるのはベン叔父さんと、グエン・ステイシー。どんなに願っても、決して戻ってはこない人々。残酷すぎる光景に耐え切れず、ピーターはその場を逃げ出す。ピーターの取り乱しように皆が戸惑う中、ウルヴァリンが彼の説得に向かう。ピーターとウルヴァリンはニューアヴェンジャーズのチームメイトであり、それ以前からも共闘していた戦友のようなものだ。

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 ピーターはビルの屋上からグエンやベン叔父さんたちを見つめていた。彼らの死は若き日のピーターに多大な影響を与え、今も尚、トラウマとして刻まれている。彼らとの生活が、ピーターの願いだった。決して叶うことのない、虚しい願い。
 そして、その願いの中に現在の妻――MJは含まれていなかった。しかも、MJは人気女優としてピーターと同等の人気を得ている。ピーターもMJも、お互いを求めなかったのか? ピーターの苦悩は深まる。
 嘆き続けるピーターに、ウルヴァリンは言葉少なに共に行かないかと誘う。ピーターに迷いはなかった。苦悩はあれども、彼の心は決まっていたのだ。

ローガン、僕は神に誓う。奴らを、マグニートーとワンダを殺すと。この手で必ず殺してやると。僕は……僕は自分を抑えられそうにない

 世界が変わるまで、ピーターはワンダ殺害に反対していた。また、彼がここまでの殺意を剥き出しにするのは滅多にない。それほどまでに、ピーターの哀しみと怒りは深かった。
 ウルヴァリンはそんなピーターに「心配するな。お前の手は汚させない。やるのは、俺だ」と返すのだった。

 ピーターの覚醒を皮切りに、ウルヴァリンたちは仲間を集めていく。キティ・プライド、ミズ・マーヴェル、トニー・スターク(アイアンマン)、マット・マードック(デアデビル)。既に現役を退いているキャプテン・アメリカやS.H.I.E.L.D.隊員を除き、多くの仲間がウルヴァリンたちの下に集う。
 エマ・フロストは仲間たちに、マグニートーがプロフェッサーを裏切り、その能力を使用して新しい世界を創造したであろうこと、プロフェッサーがこの世界に存在していないことを知らせる。記憶を取り戻した今、仲間たちがエマの言葉を疑うことはなかった。唯一人、ホークアイを除いて。彼にとってはこの世界こそが真実、自分が死んだ世界など真実であってはならないのだ。ホークアイという不協和音を抱えたまま、ウルヴァリンたちはS.H.I.E.L.D.の襲撃を受ける。ローグやミスティークだ。
 レイラを人質に捕ったローグはウルヴァリンたちに降伏するように伝えるが、その瞬間、彼女の能力が発動する。ローグは触れた相手の能力と記憶を一時的に使用することが出来る、即ち、レイラの能力が発動したのだ。ローグを含め、S.H.I.E.L.D.隊員が正気に戻る。ローグは己の所業を恥じ、ミスティークは顔を苦痛にゆがめ、ウルヴァリンの頬を叩いた。ウルヴァリンとの関係は、誰の望みだったのか……
 一方、この混乱に乗じてホークアイが姿を消す
 
 落ち着きを取り戻した一向は、ハウス・オブ・マグナスに直接乗り込んで全てに決着をつけることを決定する。

 その頃、ハウス・オブ・マグナスではエリック・マグナス(マグニートー)が墓の前で佇んでいた。

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 エグゼビア・メモリアルガーデン――プロフェッサーの墓の前で


to be continued HOUSE OF M#6




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 記憶を取り戻したヒーローたちは、エマ・フロストの精神操作によってS.H.I.E.L.D.のヘリキャリアーに侵入。ハウス・オブ・マグナス――ジェノーシャへと向かうのだった。

 その頃、ハウス・オブ・マグナスに祝祭の来賓が集いつつあった。最初に到着したのはドクター・ドゥーム。マグナスへの謀反を謀った彼を、エリック・マグナスが笑顔で迎える。ドクター・ドゥームは表面上は平静を装うが、内心は苦々しいものに満ちていた。つい先日、エリック・マグナスに叩きのめされたばかりだからだ。表面的な友好が演じられる中、エリック・マグナスの息子、ピエトロ(クイックシルバー)は無表情にその光景を見つめていた

 HOUSE OF M #6

 ハウス・オブ・マグナスまでの道中、ヒーローたちは減りキャリアーの食堂で休息を取っていた。サイボーグのルーク・ケイジは元の世界で妻だった女性に電話をかけている。だが、女性は別の男性と暮らしていた。スパイダーマンが気を遣って声をかける。彼も、ルークと似たような状況に置かれているからだ。だが結局は、自らの憂鬱を深めるだけだった。
 仲間たちを集めて、スコット・サマーズ(サイクロップス)が作戦会議を始めようとする。だが、そこでスパイダーマンが「本当に世界を元に戻せるのかい?」と口を挟む。それを皮切りにキティ・プライドやジェシカ・ドリューが「世界はこのままでもいいのではないか」と言い始める。誰もこの世界では傷つけられていない、それどころか望みを叶えてもらえたのだからと。また、ワンダを殺害したところで、世界がどうなるかは分からない。状況を悪化させるだけなのかもしれないのだ。ウルヴァリンやエマ・フロストは譲らず、結局、作戦は実行に移されることに。スコット・サマーズはチームを三つに分けることを提案した。

 プロフェッサー捜索を担当するのはエマ・フロスト、レイラ・ミラー、クロークの三人ワンダ・マキシモフとの接触を試みるドクター・ストレンジ(彼もまた、魔法の使い手である)。残されたヒーローたちはハウス・オブ・マグナスの制圧に当たることになった。

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 ストームやブラックパンサーなど、国を司るヒーローたちが(彼らは〝真実〟を知らない)ハウス・オブ・マグナスに続々と集い始める最中、ヒーローたちはセンチネルに隠れて急襲を仕掛ける。
 祝祭ムードから一転、ハウス・オブ・マグナスは戦場と化す。スコット――サイクロップスのオプティック・ブラストの直撃を受けたエリック・マグナス(マグニートー)の姿が消える。

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 ヒーローたちの戦いが激化する中、レイラ・ミラーを連れたエマ・フロストは「チャールズ・エグゼビア・メモリアルガーデン」にたどり着いていた。プロフェッサーの墓を目の当たりにし、崩れ落ちるエマ・フロストだったが、墓の下に直接潜り込んだクロークによって、ここには何もないことを知らされるのだった。
 プロフェッサーは何処へ? 謎は解明されないまま、戦いは激化していく――

to be continued HOUSE OF M#7






 スカーレットウィッチに変貌させられた世界の真の姿を取り戻すため、ヒーローたちの戦いが始まった。戦いに負ければ、世界の真実を知る者が消滅してしまう。世界は変貌したまま、時を重ねていくことになるのだ。
 負けられない戦いが、ハウス・オブ・マグナスで繰り広げられる――

 HOUSE OF M #7

 戦いはヒーロー優勢。ハウス・オブ・マグナス側は完全に混乱していた。マグニートーは姿が見えず、ピエトロは倒れた姉を抱いて叫ぶ。

お前たち、姉さんに何をした!?

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 彼の姉、ワンダ・マキシモフ――この世界では人間である――の体がブロックのように崩れ落ちていた。あたかもこの場にいるワンダは作り物であるかのように。何故こんなことをするのだと叫ぶピエトロを、ローグが蹴り落とす。

 一方その頃、ドクター・ストレンジはハウス・オブ・マグナス内に聳える塔への潜入を試みていた。世界最高位の魔術師であるストレンジはワンダとの接触を図っているのだ。果たして、ストレンジは塔の内部にて双子の子供と戯れるワンダ・マキシモフと出会う。戦場で崩れ落ちたワンダは、彼女自身が作り出した幻影だったのだ。
 どうしてジェノーシャに来たのかと問うワンダに、ストレンジは「君がレイラ・ミラーという少女を作り出して、我々を呼んだのだろう」と答える。だが、ワンダは「そんな子は知らないわ」と素っ気なく言うのだった。
 だが、ストレンジは構わずに続ける。

君は父親も同じように創造したのではないかね? マグニートーが命を落としたことは、噂で伝え聞いていた。だが、彼は今回の件より前に復活していた。一体いつから現実を改変していたんだ?

 問いかけに、ワンダは答えない。

「我々の仲間が戦っている。君や、君の父上を止めるために。今まさに、外で」
戦う必要なんてないのに……彼は言ったわ。私たち皆、幸せになれるって
「彼とは誰のことかね? マグニートーのことか? チャールズ・エグゼビアを何処に隠した?」
彼は私に幸せになって欲しかっただけなの。私たちに……
「マグニートーは何と言ったのかね?」
「ドクター、そんな簡単な話ではないのよ……あなたにも理解して欲しい。彼は、私を守ろうとしただけだと

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 ワンダがドクター・ストレンジに見せたのは、あの時の光景だった。アヴェンジャーズがワンダの処分を巡って議論し、それを目撃したピエトロが父・マグニートーにすがる――あの、場面。

俺は命をかけて姉さんを守ると誓ったんだ。最初はあんたから。今度は彼らから守らなくちゃならないと言うのか? 家族同然のアヴェンジャーズから! あんたは娘が殺されてもいいのか!?

 マグニートーは何も答えずに去る。悲嘆に暮れるピエトロに、「父さんに怒鳴っては駄目よ」と声がかけられる。ワンダ・マキシモフだ。

「父さんにも答えられないのよ」
「聞いていたのか」
「ええ。彼らが来るのね……ピエトロ、気にしないでいいの。彼らが来ても、私は戦わないから
「俺が姉さんをここから連れ出してみせる」
「彼らも追ってくるわ。駄目よ」
「俺が奴らと戦うよ。姉さんは絶対に渡さない。俺が、俺が……」
「終わったのよ」
「違う」
六ヶ月前……皆を傷つけたあの時に終わるべきだったのよ。でも私は、死に切れなかった。臆病だったから……死ぬべきだとわかっていたのに

 姉を抱きしめながら、ピエトロは涙を流す。

「俺たちにはチャンスなんてなかった。マグナスは俺たちを置き去りにして、ミュータントのために戦った。小さかった俺たちを置き去りにしたんだ。だから俺たちは這い上がるために戦ってきた……俺たちだけは、家族でいようと思ったんだ
「ええ、そうね……」
俺たちは偉大なヒーローになろうと思った
「ヒーローだったわ。ほんの少しだけれど」
俺はアヴェンジャーズを愛していた
「私もよ……でも、私は彼らを傷つけた。もう、元には戻らない」

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 沈黙の後、ピエトロが静かに口を開く。

「姉さんなら出来る」
「何?」
姉さんは全てを元に戻せる。皆を幸せに出来るんだ
「無理よ。コントロールできないわ」

 ピエトロは姉にプロフェッサーの力を使えばいいと持ちかける。彼の力を利用して、能力を安定させればいいのだと

「姉さんがやらなければ、殺されるんだ。俺たちは、二度と一緒にいられなくなる……」

 懇願するピエトロ。
 世界を変貌させた首謀者は、ピエトロだったのだ。マグニートーでは、ない

 真実を知り、驚愕するドクター・ストレンジはワンダにプロフェッサーの居場所を聞き出そうとする。彼を発見すれば、世界を元に戻す何らかのきっかけになりうるからだ。だが、ワンダは何も答えない。答えられなかった。彼女の背中に、一本の矢が突き刺さっていた

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 ホークアイだ。姿を消した彼は復讐の機会を伺っていたのだ。ホークアイは涙を流しながら、ワンダに矢を向ける。

俺たちは友達だっただろう、ワンダ。チームメイトだった。俺は君の事を本当に愛していた。なのに君は、俺を殺した」
「私も愛していたわ」
「なら、何故殺した! 何故、あんなことした!?」
「私はあなたを蘇らせたわ」
「君は理解していない……自分が何をしたのか」

 激昂するホークアイ。彼の眼前にワンダの子供が立ちふさがり「黙れ」と告げる。その瞬間、ホークアイの肉体はブロックのように崩れ落ちていくのだった

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 ハウス・オブ・マグナスではレイラ・ミラーによって、エリック・マグナス――マグニートーが〝真実〟の記憶を取り戻していた。

「私の名を利用して何をした、息子よ!」
「あんたは姉さんを見殺しにしようとしただろ!」
「お前は私を利用した。姉も利用した。こんなことは許されんぞ。お前は全てを、皆の人生を破壊したのだ!」

 怒り狂ったマグニートー。その姿はかつての、磁界の帝王そのものであった。そして彼は、怒りに身を任せ――

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 ピエトロを殺害する。その光景を目撃していたワンダは、マグニートーの口を現実改変能力によって消滅させる。弟の亡骸の側に跪いた彼女は、その能力を使って弟を蘇らせる。だが、父が弟を殺した――その事実までが消えたわけではない。

彼は私に幸せになって欲しかっただけなのよ。父さん、見て。あなたが私たちに何をしたのかを。ピエトロは正しいわ。あなたは私たちに何のチャンスも与えないまま、すべてを破壊した。何故私たちを育ててくれなかったの?
「それはあなたが、自分が誰よりも優れているからと、傲慢にも確信しているからよ。私たちがミュータントだから、サピエンよりも優れていると。私たちはそれを考えて、この世界を作り出したのよ。あなたをミュータントの王にした。ミュータントがサピエンよりも優れているこの世界を作り出した」
でも、あなたは全てを手にしても化け物だった。私たちは優越種などではないわ。ましてや神でもない。見て、父さん。私たちは化け物なのよ!!

「……ねぇ、父さん」

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ミュータントなんて、いなくなってしまえばいいのにね

 ミュータントさえいなければ、ワンダとマグニートーは普通の親子でいられた。こんな世界を作り出すことも、かつての仲間に命を狙われることもなかったのだ。
 ワンダは再び世界を創りかえる。
 彼女の、最後の望みを叶えるために。

 巨大な光が世界を飲み込んでいく――

to be continued HOUSE OF M#8




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 ウス・オブ・マグナスでの激闘から一夜明け、世界に日常が戻ってくる。
 レイラ・ミラーはいつものように自室で目を覚ます。壁にはスパイダーマンやホークアイなど、ヒーローのポスターが飾られている。彼女はヒーローに憧れているのだ。けれども、彼女の人生にヒーローが関わることはない。いつもの、退屈な日常が始まる。レイラ・ミラーは憂鬱な顔で空を眺めた。

 HOUSE OF M #8

 アヴェンジャーズタワーに住まわせてもらっているピーター・パーカーは頭痛を抱えながら目を覚ます。彼の目覚めを迎えるのはグエン・ステイシーではない。メリージェーン――ピーターの妻が「ドクターオクトパスのアームに頭を叩かれないようにしなくちゃね」と何気ない軽口を叩く。彼女にハウス・オブ・マグナス世界での記憶はないのだ。だが、ピーターの顔は浮かないままだった。

 アヴェンジャーズタワーに集うアヴェンジャーズのメンバーたち。ハウス・オブ・マグナス内での出来事に胸を痛めるピーターだったが、世界は元に戻った。これ以上の苦しみが訪れることはない――はずだった。

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 恵まれし者の学園に投げ出されたエマ・フロストは生徒の悲鳴で覚醒する。学校に駆けつけると、生徒の一人がミュータントパワーを失って倒れていた。一人だけではない。何人もの生徒が、ミュータントではなくなっていた。スコット・サマーズら主要メンバーが駆けつける中、ウルヴァリンだけが姿を見せない。彼のミュータント能力はヒーリング・ファクター。その能力によって彼は常人よりも歳の重ね方が遅い。その能力がなくなったとなれば、ウルヴァリンにこれまで過ごしてきた年数が降りかかることになるかもしれない。

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 だが、彼らの心配は杞憂に終わる。ナイトクロウラーによって発見されたウルヴァリンは起き上がるなり、「俺は全てを思い出した」と以前のままの姿で呟くのだった。

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 一方、エマ・フロストは現状を把握しようとセレブロ(世界中のミュータントの位置を把握できる)を使用する。だが、かつて世界中に溢れていたミュータントを示す光点は激減し、以前の十分の一にまで落ち込んでいた。世界のミュータントの九割が、その能力を失ったのだ。スカーレット・ウィッチ――ミュータントの存在を否定したワンダ・マキシモフの現実改変能力によって、ミュータントジーンを消滅されられたのである。エマはプロフェッサーやワンダを探し出そうとするが、彼らの反応もまた、消失していた。プロフェッサーが生きていたとしても、世界最高のテレパスとしての彼はもう戻ってこない

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 アヴェンジャーズタワー。アヴェンジャーズの中にも、ハウス・オブ・マグナスの記憶がない者たちがいた。キャプテンアメリカやアイアンマンといった、チームの中心格である。世界をワンダによって改変させられたことを悔いるドクター・ストレンジや、心に深い傷を負わされたスパイダーマンとの温度差が浮き彫りになる。ストレンジの魔力でも(HoM内での)記憶を消せないと知ったスパイダーマンが怒り狂う中、アイアンマンに一つの報せが届けられる。
 それは、何者かが旧アヴェンジャーズマンションに現れたというものだった。

 旧アヴェンジャーズマンション。アヴェンジャーズの面々が目にしたのは、ホークアイの衣装。そして、彼の矢によって壁に縫いとめられた「ホークアイ死亡」の記事だった。
 これは何を意味するのか? ホークアイは再び蘇ったのか?(to be continued New Avengers 26)

 場所は変わり、ジェノーシャ。能力を失ったマグニートーの元をXメンのメンバーが訪れる。プロフェッサーの所在を突き止めようとしたのだ。だが、今回の件はピエトロのやったこと。マグニートーは何も知らなかった。ハウス・オブ・マグナスも、ワンダやピエトロも失ったマグニートーは虚ろな瞳で立ち去るXメンを見送るのだった。

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 NO MORE MUTANT。ワンダのその一言によって、世界中のミュータントが能力を失うことになった。ニュースで、その原因が騒ぎ立てられる(HoM内での記憶を有しているのは、ごく一部の人間であるため)。ゲストコメンテーターとして招かれたヘンリー・ピム(アヴェンジャーズの一員にして、天才科学者)は何が起きたのか私にもわからないとしながらも、作用と反作用の話を持ち出す。世界中のミュータントが所有していた膨大なミュータントパワー。それらが一挙に消滅した今、何らかの反作用が発生しているはずだと
 無限の闇が続く宇宙……突如として出現した赤い光が、地球を睥睨していた――

to be continued all of the marvel comics

←HOUSE OF M全話を収録
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